反復する生き物

好きな本を何回も読んだ感想と考察あれこれ。上部はこれから読む方、下部はもう読んだ方向け。読まずにネタバレのみ希望の方向けでは無いので、ご注意を。

日曜劇場 下町ロケット6,7話 -ヤタガラス-

日曜劇場 下町ロケット6,7話 -ヤタガラス-

(TBSテレビ)

 

ついに11/18より、ドラマも後編の『ヤタガラス』に突入しました。

本当は6話直後にアップしようと思っていたのですが、暇がなく今に…

7話も放送してしまったので、どちらも踏まえて書きます。

 

実際の6,7話の内容に触れる前に、ドラマ全体について。

 

ドラマの反響を記事で読み、「マンネリ」「飽きている」という類の批判を目にしました。

私は、原作も好き前作も好き、基本的には非常に楽しみにしているファンの1人ですが、実は、この批判にはちょっと納得する部分もあったりでした。

 

でも、もともとこのシリーズは、基本「勧善懲悪」が痛快でありウリなので、結局正義(主人公)が勝つということで良いはずなのです。

そもそもそれが「マンネリ」だというなら、見なければ良い話だと思います。他の「勧善懲悪」ではない物語をお楽しみください。

 

それを大前提に考えれば、原作は決してワンパターンだとは思いませんでした。

初作と『ガウディ計画』は、夢を追う佃製作所が中心の物語ですが、『ゴースト』は、大企業に殺されながらトランスミッションを作るために再び立ち上がった幽霊(ゴースト)の2人(伊丹と島津)が、本当の再生へ向かって迷いながら進んでいく物語です。

そして『ヤタガラス』は、佃製作所と帝国重工が宇宙に放った素晴らしい技術(準天頂衛星ヤタガラス)により、進歩を遂げようとする農業機械の試行錯誤の物語です。その中で、農業機械にとっての生命線であるトランスミッションを追い続けてきた「ゴースト」が、決別しながらも本当の再生を果たします。

何度も記事にも書いてきましたが、この2冊は、「伊丹と島津の物語」です。

佃製作所は、2人に会うことで自分たちの新しい夢を形にし、2人の再生を助ける役回りです。

『ゴースト』では伊丹と島津の理不尽な過去と思いが描かれ、『ヤタガラス』では伊丹の過去と切っても切れない重田と的場の過去と矜持が描かれます。

その物語は読んでいて苦しいものでもありましたが、非常に面白かった。

 

その原作を私と同じように感じていた方がいらっしゃったら、ドラマは結構イライラしたのではないかと思います(笑)

実は途中まで私もイライラしていたので…

物語の大筋は原作通りですが、とにかく佃製作所がどこにでも入り込んできて、見せ場を作る方針。

伊丹・シマちゃん・財前部長まで、トノさんの田んぼを手伝うとか。

原作が好き過ぎて許せない部分もありましたが、もうある時割り切って、「別のものだと思おう」と思って見始めたら、あら不思議。

すっきりした気分で楽しめるようになりました。

もともと演者さんたちは個性的で魅力的な人たちばかりなので、『ドラマ・下町ロケット』と思えば、面白く見られます。

ストーリーや設定は原作に忠実ですしね。

 

…と、思うところは色々ありましたが、すっかり楽しんで見られるようになったところに、どなたが演じるのかと楽しみにしていた『ヤタガラス』のキーマン・野木博文教授がついに登場。

予想を裏切られる配役でしたが、大満足の森崎博之さんでした!

北海道でTEAM NACSに楽しませてもらっている身としては、リーダーとヤスケンが好きなドラマに登場するとかテンション上がりまくりです。

実は第1シーズンの4話にはシゲも出ていたし…(『陸王』には音尾くんも出ていたし…)

そして、リーダーの野木教授は可愛い!

実際本当に北海道の大地と農業を愛する人だし、よくここに目をつけて配役したなと天晴れな気分です。

リーダーだけは北海道にこだわりたいということで、全国区の仕事はしてこなかったという話も聞いたことがありますが、この役がために受けてくれたのでしょうか。

非常に嬉しいです。

7話では教授が漢気を見せる場面が一番の山場という作りでした。

『下町ロケット』は全く知らなかったし、前作も見ていなかったけど、ヤスケンとリーダーの熱演を見るために見始めたという友達もおります。

これからが楽しみです。

 

そして、ストーリーの方ですが、神田正輝さん演じる的場俊一がもう真っ黒。

悪役パワーを大発揮し始めました。

その腰巾着・奥沢は福澤朗さん。奥沢は小物ですが、帝国重工時代のシマちゃんに辛く当たった嫌な役。小物であるが故に矜持も無く、ただの大したことない嫌な奴という位置付けのため、福澤さんが嫌いになりそうです(笑) 

しかし、その的場と奥沢は、正義の佃製作所以外から鉄槌を食らわされることに。

ついに、次回「ダーウィン」が登場します。

 

敵だけど悪役じゃない、悪役だけど味方の方にいる。

ここから不思議な人物相関になっていきます。

多少の消化不良の残る、原作『ヤタガラス』のラストをどう描くのでしょうか。

視聴者をすっきりさせるために少し変えられそうな気もしますが…ドラマはドラマとして、楽しみにしていきたいと思います。